根管治療と精密根管治療はどう違う?それぞれの特徴を解説

      2025/07/20

国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックで、精密根管治療についての解説

こんにちは、国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックです。

根管治療は、虫歯が歯の根っこにある神経や組織にまで進行した場合に行われる歯科治療です。
保険適用で行われる基本的な根管治療のほか、「精密根管治療」と呼ばれる自由診療の治療法もあります。
これら二つの治療法の違いや特徴、メリットとデメリットを解説します。

 

根管治療とは

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根管治療とは、虫歯が歯の神経にまで進行した際に行う治療法です。
根管内の汚染された歯髄を除去し、細菌を取り除くことで、症状の悪化防止や歯の保存を目指します。

具体的な流れとしては、まず歯冠部にある虫歯を取り除き、汚染された歯髄を根管内から除去します。
その後根管内を洗浄・消毒し、根管を密閉した後にかぶせ物で歯冠部分を補って完了です。
ただし、細菌に感染した神経の除去作業や薬剤を用いた根管内の消毒は状況に応じて複数回行う必要があり、また薬剤による消毒は作用が現れるまでに時間が必要なため、根管治療が完了するまでには複数回の通院が必要になります。

 

精密根管治療とは

通常の根管治療は保険診療の範囲内で行われるため、使用できる器具や薬剤には一定の制約があります。
一方で、精密根管治療は自由診療で行われるため、保険診療の制限を超えて、歯科医師が必要と判断する機材や技術を用いることができるのが特徴です。

 

根管治療と精密根管治療の主な違い

ラバーダムの使用

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ラバーダムとは、治療を行う際に歯に装着するゴム製のマスクのことです。
このラバーダムを用いることで、患部に唾液や細菌が侵入することを防ぎ、治療部位の無菌状態を保ちやすくなります。
また、ラバーダムは唾液だけでなく、治療中の器具や薬剤の誤飲を防ぐ役割も担います。
精密根管治療においては、ラバーダムの使用が標準とされていますが、保険適用の根管治療では使用されない場合もあります。

 

歯科用CTの使用

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精密根管治療の特徴の一つに、歯科用CTの使用があります。
平面的な画像撮影が可能であるレントゲン撮影に対し歯科用CTは3次元での立体的な画像撮影が可能であり、歯の構造や根管の形状を詳細に把握することができます。
そのため、根管の形状が複雑な場合においても、適した治療計画を立てやすくなるというメリットがあります。

 

マイクロスコープの使用

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精密根管治療では、患部を細かく詳細に把握するためにマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)が使用されるのが一般的です。
根管は非常に狭く入り組んだ構造をしていますが、マイクロスコープを使用することで、より詳細に感染部位を除去することが可能になり、治療の精度を高められるというメリットがあります。

 

ニッケルチタンファイルの使用

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ステンレス製のファイルは、曲がった根管や入り組んだ部位を清掃する際には、その硬さが課題となることが多くありました。
それに対しニッケルチタンファイルは柔軟性があり、そのしなやかさによって難しい形状にも対応できることが特徴です。

 

保険適用の有無

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根管治療と精密根管治療の大きな違いの一つとして、保険適用の有無があります。
一般的な根管治療は保険が適用されるため、患者さんの自己負担額は1~3割です。
自己負担額は治療が必要となる根管の数や通院回数、使用する補綴物などによって異なりますが、目安は2,000円から5,000円ほどです。
一方で、精密根管治療は自由診療であり、保険は適用されません。全額が自己負担となり、費用は歯科医院ごとに異なります。

 

精密根管治療のメリット

精度向上

精密根管治療の大きな利点は、使用する技術と器具により、治療の精度向上が見込めることです。
歯科用CTによって歯の状態を立体的に把握し、マイクロスコープで患部を拡大しながら治療を行うことで、より精密な治療が可能になります。
また、殺菌作用の高い薬剤やラバーダムの使用、柔軟性の高いファイルの使用によって、再感染を予防しやすくなることもメリットです。

 

治療期間の短縮

自由診療の精密根管治療は、1回の治療に長時間を費やすことが可能なため、通院回数を減らすことができます。
保険診療の根管治療では4~6回ほどかかることがめずらしくない根管治療ですが、自由診療の精密根管治療の場合には2~3回ほどの通院で完了させることも可能です。
根管治療は、通院が複数回にわたることが患者さんにとっての負担となり、それによって治療の継続が難しくなることもあります。
そのため、通院回数を減らせることは、症状の悪化や二次的なトラブルを防ぐうえでもメリットがあります。

 

精密根管治療のデメリット

費用負担が大きい

精密根管治療は自由診療のため、一般的に7万円から15万円ほどが相場となり、2,000円から5,000円ほどが相場となる保険適用の根管治療に比べると大きな経済的負担がかかります。
しかし、長期的な視点で見ると、精密根管治療を受けることで再発のリスクを低くすることができれば、将来的にかかる治療費の削減につながるというメリットもあります。
再発によって抜歯が必要になれば、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療が必要になるため、将来的なリスクも視野に入れながらどちらの治療を受けるのかを検討するといいでしょう。
治療の精度や通院回数など、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで選択をすることが大切です。

 

根管治療後に気を付けたいこと

根管治療と精密根管治療のどちらを受けたとしても、その後も継続してセルフケアや定期検診の受診を行うことが、歯の健康を保つためには欠かせません。
根管治療が必要となった方の多くは虫歯リスクが高い状況かと思いますので、2、3カ月に一度は歯科医院での検診とクリーニングを受けるようにしましょう。

 

まとめ

国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックで、精密根管治療についての解説

根管治療と精密根管治療は、どちらも歯の健康を守るために必要な治療方法ですが、それぞれに異なる特徴とメリットがあります。
保険適用の根管治療は経済的負担を抑えやすい点が利点です。
その一方で精密根管治療は、マイクロスコープや歯科用CTを用い、より精度を重視した治療ができます。通院回数が減らせる可能性が高いことも魅力です。
根管治療を受ける必要がある方は、どちらの治療法を選択するにしても、まずは早めに歯科医院を受診し、症状をこれ以上悪化させないための処置を受けるようにしましょう。

記事監修:歯周病学会認定医 歯科医師 深澤智人

 

 



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