🦠バイオフィルムとは?歯と歯ぐきの健康を守るために知っておきたい“見えない膜”の正体

   

私たちの口の中では、毎日さまざまな細菌が活動しています。
その中でも、歯科の現場で特に問題になるのが「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の集合体です。
一見ただの歯の汚れのように思えますが、実はこのバイオフィルムこそが、虫歯・歯周病・口臭の根本的な原因なのです。

🔍バイオフィルムってなに?

バイオフィルムとは、『細菌たちが歯の表面に作り出す“ぬるぬるとした膜状の構造物”』です。

例えるなら、排水溝やお風呂のヌメリのようなもの。
ただの汚れではなく、細菌たちが自分たちを守るために作るバリアのようなものです。

このバリアの中では、細菌同士が情報を交換しながら繁殖を続け、外からの刺激(抗菌剤・マウスウォッシュ・唾液)をブロックします。
そのため、うがいや市販の洗口液では簡単に除去できないのが特徴です。

 

⚠️バイオフィルムが引き起こす問題

このバイオフィルムの中では、虫歯菌や歯周病菌が活発に活動しています。
時間が経つほど膜は厚くなり、歯肉の炎症・出血・歯ぐきの腫れ・口臭などを引き起こします。

さらに、バイオフィルムが長期間残ると、
• 歯石へと変化してより硬くなる
• 歯ぐきの中(歯周ポケット内)まで入り込み、慢性的な炎症を起こす
といった深刻な状態へ進行します。

このため、定期的な除去が歯周病予防の基本となるのです。

 

🪥自宅ケアでできること

国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックで、熱いものが歯にしみるについての解説バイオフィルムは毎日少しずつ形成されるため、毎日のセルフケアで初期段階をリセットすることが大切です。
• 歯と歯ぐきの境目を意識して丁寧にブラッシング
• デンタルフロス・歯間ブラシで隙間の清掃
• 就寝前の歯磨きをしっかり行う(寝ている間が最も細菌が増える時間帯)

それでも、歯ぐきの奥深くや歯の裏側など、ご自身のケアだけでは落としきれないバイオフィルムが存在します。

💎プロフェッショナルケアの重要性

歯科医院で行う**スケーリング(歯石除去)やPMTC(プロによる機械的清掃)**は、バイオフィルムを根本から除去するための唯一の手段です。
これらの処置によって、歯面がツルツルの清潔な状態に戻り、細菌の再付着も抑えられます。

特に、
• 歯ぐきが腫れやすい
• 口臭が気になる
• 定期的に出血する
といった症状がある場合は、バイオフィルムが長期間蓄積しているサインかもしれません。

🌿まとめ:バイオフィルムを「見えない敵」として理解する

排水溝のヌメリも、放置するとどんどん落ちにくくなるように、口の中のバイオフィルムも早めに取り除くことが何よりの予防です。
「磨いているのに何となく口がすっきりしない」「歯ぐきがムズムズする」
そんなときは、一度プロフェッショナルケアでリセットしてみてください。

💎定期的なプロケアと毎日の丁寧なセルフケアで、清潔で健康な口腔環境を保ちましょう。


記事監修:
歯周病学会認定医 歯科医師 深澤智人
歯周病学会認定歯科衛生士 庄司由佳子



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