歯の神経を抜いたのにまだ痛い?遅れて出る痛みの原因と対処法を解説

      2025/10/20

国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックで、歯の神経を抜いたのにまだ痛い?遅れて出る痛みの原因と対処法を解説

こんにちは、国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックです。

虫歯などで神経が傷んでしまった際に行われる根管治療は、歯の内部をきれいにし、痛みの原因を取り除くためのものです。
そのため、根管治療後にはそれまで悩まされていた痛みが改善されますが、治療後時間がたってから痛みが再度現れることもあります。
今回は、神経を抜いた歯に痛みが出る原因や対処法について解説します。

 

神経をとった歯に痛みが出る理由

国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックで、歯の神経を抜いたのにまだ痛い?遅れて出る痛みの原因と対処法を解説

根管治療は、虫歯などでダメージを受けた歯髄(しずい)を取り除き、歯の中を清掃・消毒することで炎症や感染を防ぐ治療です。
歯髄には神経や血管、リンパ管などが集まっているため、根管治療で歯髄を取り除くことで、その後は痛みを感じなくなります。

しかし実際には、痛みが完全にゼロになるわけではありません。
それは、歯の根を支えている歯根膜や、そのまわりにある歯槽骨には神経が通っているからです。
そのため、神経を抜いた歯やその周囲の歯ぐきにトラブルが起こった場合には、周囲の神経を通じて痛みや違和感を覚えることがあります。

 

根管治療後に痛みがある場合の主な原因

治療後の一時的な炎症

根管治療では非常に細い器具を使って根管内を掃除しますが、このときの刺激が歯根膜やその周囲に伝わり、治療後も数日から1週間ほど痛みや違和感が出ることがあります。
この場合の痛みは、時間の経過とともに治まっていきます。

 

神経や細菌の取り残し

歯の根の中には細かくて複雑な形状の根管が張り巡らされており、すべてをきれいに清掃するのは容易なことではありません。
特に、根管が湾曲していたり細かく枝分かれしていたりする場合には、どうしても一部の神経や細菌が残ってしまうことがあり、こうした取り残しは、治療後の炎症や痛みの原因となります。

 

根尖性歯周炎

根尖性歯周炎は、根管治療をした歯の根の先端部分が細菌感染を起こし、膿が溜まることで歯ぐきが腫れたり、持続的な痛みが出たりする病気です。
進行すると、あごの骨にも影響が及び、歯を支えている組織が破壊されてしまうこともあります。

 

かみ合わせの異常

根管治療後に装着したかぶせ物の高さや形が合っていない場合、かむ力が特定の歯に集中してしまいます。
その結果、歯の周囲にある歯根膜やあごの関節に過度な負担がかかり、鈍い痛みや違和感、圧迫感といった不快な症状が現れることがあります。

 

歯根破折

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歯髄は、血管を通して水分や栄養を歯に供給しています。
そのため、神経を抜いた歯はこれらの供給を受けられなくなり、次第にもろくなっていきます。
その結果、食べ物をかんだ時の力や歯ぎしり・食いしばりなどがきっかけとなって、歯の根にヒビが入ったり、割れたりすることがあります。
このような歯根破折は、かむ際の痛みや違和感につながります。

また、こういったヒビや割れに汚れがたまったり、細菌が繁殖したりすることも、炎症や痛みが起きる原因です。
残念ながら、一度ヒビが入ってしまった歯は補修することが難しく、症状が進行している場合には抜歯が必要になるケースも少なくありません。

 

歯周病

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歯周病の進行も、根管治療後の歯に痛みを感じる原因です。
歯周病はもともと初期段階での自覚症状が出づらい病気ですが、神経を抜いた歯は痛みなどの症状をさらに感じにくいため、痛みを感じるようになったときにはかなり状態が悪化していることもあります。

 

神経を抜いた歯に痛みが出た場合の治療法

再根管治療

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根管治療を終えた歯に痛みが残っていたり、数ヶ月〜数年後に再び違和感や腫れが出ていたりする場合、再根管治療が必要になることがあります。
これは、一度目の根管治療時に細菌や神経組織の一部が取り残されていた、あるいは治療後に再感染が起きてしまったことが主な原因です。
再根管治療では、過去に詰めた薬剤やかぶせ物を除去し、再び根の中を洗浄・消毒して新たな薬剤を詰め直す処置を行います。

 

歯周病治療

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神経を抜いた歯に痛みが出る原因として歯周病が関係している場合には、歯周病の治療が必要になります。
歯周病治療の基本は、プラークコントロールです。
歯垢(プラーク)は、付着から1、2日ほどで歯石に変化し、ブラッシングだけでは落とせなくなってしまいます。
そのため、日々のデンタルケアで歯垢をためないようにするとともに、定期的に歯科医院で歯石除去クリーニングを受けることが大切です。
歯垢や歯石を取り除くことで、歯ぐきの炎症が徐々におさまり、痛みも緩和されていきます。
ただし、歯周病が進行していて歯周ポケットが深くなっている場合には、歯ぐきを切開して歯根を清掃する歯周外科処置が必要になることもあります。

 

咬合調整

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かみ合わせに異常があると、歯を支える歯根膜やあごの筋肉に負担が集中し、痛みや違和感、頭痛や肩こりといった全身症状のリスクが高くなります。
このような場合は、詰め物やかぶせ物を調整しかみ合わせのバランスを細かく整える必要があります。

 

抜歯

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根管治療を行っても痛みや腫れが改善されず、再治療でも根本的な解決が難しいと判断される場合、最終的な選択肢として抜歯が検討されることがあります。
歯を残すことが、かえって周囲の歯や歯ぐきに悪影響を及ぼす可能性があるためです。
特に、歯根が割れてしまっているケースや、複数回の治療により歯が大きく損傷しているケースでは、抜歯の可能性が高くなります。

抜歯が必要と判断された場合は、今後の治療方針についてもあわせて検討することが大切です。
抜いた歯をそのままにしておくと、かみ合わせのバランスが崩れ、隣の歯が傾いてしまったり、反対側の歯が伸びてきたりします。
ブリッジや入れ歯、インプラントなど、抜歯後の治療法はいくつか種類がありますので、予算や機能性、審美性などを考慮して、自分に合う治療を選びましょう。

 

まとめ

国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックで、歯の神経を抜いたのにまだ痛い?遅れて出る痛みの原因と対処法を解説

神経を取ることで歯の中の感覚は失われますが、歯を支える周囲の組織には神経が残っているため、根管治療後も痛みが現れることがあります。
治療直後の痛みは一時的な炎症によることもありますが、神経の取り残しや細菌の再感染、歯根の破折、かみ合わせの不具合、歯周病など、別の要因が関係している可能性もあります。
少しの異変がトラブルのサインの可能性もありますので、定期的なメンテナンスと早期対応を心がけましょう。

 

記事監修:歯周病学会認定医 歯科医師 深澤智人

 

 



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