歯にヒビ(クラック)が見つかったときはどうする?放置するリスクと治療法を解説
2026/05/20
こんにちは、国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックです。
目に見えないほど細かいものからはっきりと確認できるものまで、歯のヒビにはさまざまな段階があり、進行すると歯が破折し、抜歯が必要になることもあります。
今回は、歯のヒビ(クラック)が見つかった時の対処法と放置するリスク、治療法について解説します。
歯のヒビ(クラック)とは
歯のヒビ(クラック)とは、歯の表面や内部に入った亀裂のことを指します。
このクラックは、一度できると自然に治ることはありません。
時間の経過とともに、噛む力が加わることで少しずつ進行していきます。
そのため、早期発見・治療が重要ですが、外からは見えにくく、痛みがない場合も多いことから、自覚しづらいというリスクがあります。
クラックができやすい部位
クラックは、第一大臼歯と第二大臼歯にできやすい傾向があります。
これは、これらの歯には咀嚼時に強い力がかかるためです。
また、神経を取った歯や、大きな詰め物やかぶせ物がある歯も、健康な歯よりも脆くなっていることから、クラックが生じやすい歯です。
クラックができる原因
強い咬合力
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある人は、睡眠中に無意識のうちに強い力で歯を噛み締めています。
この力は歯に大きな負担をかけるため、長期間この状態が続くと歯にヒビが入りやすくなります。
硬い食べ物を噛む習慣
硬いものを頻繁に噛む習慣がある人は、歯にヒビが入るリスクが高くなります。
一度の強い衝撃でヒビが入ることもあれば、長年の積み重ねで徐々にヒビが進行することもあります。
大きな詰め物やかぶせ物
虫歯の治療で大きく削った歯は、残った歯質が薄くなり脆弱になります。
特に神経を取った歯は水分が失われて脆くなっており、ヒビが入りやすくなっています。
外傷や事故
転倒や衝突などで受けた衝撃により、歯にヒビが入ることがあります。
外傷を受けた歯は、その後数か月から数年経ってから症状が現れることもあるため、長期的な経過観察が必要です。
急激な温度変化
熱いものを食べた直後に冷たい水を飲むといった急激な温度変化も微細なヒビを生じさせる要因です。
頻繁にこのような刺激を受けると、ヒビが進行しやすくなります。
加齢
長年の使用により蓄積された疲労がヒビとして現れることもあります。
特に50代以降は、歯のクラックの発生が多くなる傾向があります。
クラックの症状
噛んだ時の痛み
クラックがある歯で硬いものを噛むと、鋭い痛みが走ることがあります。
痛みは一瞬で消えることもあれば、しばらく続くこともあります。
冷温水による痛み
冷たいものや熱いものがしみる症状も、クラックの典型的なサインです。
これは、ヒビを通じて刺激が歯髄に伝わりやすくなっているためです。
クラックを放置するリスク
ヒビの進行
クラックは、噛むたびに少しずつ深く、長くなっていきます。
最初はエナメル質だけだったヒビが象牙質に達し、やがて歯髄にまで到達します。
浅いうちは保存的な治療で対応できますが、深くなるほど治療は困難になります。
歯髄炎の発症
ヒビが歯髄に達すると、細菌が侵入して歯髄炎を引き起こします。
歯髄炎になると激しい痛みが出現し、最終的には神経を取る根管治療が必要になります。
歯の破折
ヒビが進行すると、いずれ歯は割れてしまいます。
完全に割れてしまうと、歯を保存できる可能性は著しく低下します。
一部を保存できる場合もありますが、長期的な予後は良くありません。
周囲の歯への影響
一本の歯を失うと、隣の歯や噛み合う歯に負担が増加します。
その結果、他の歯にもクラックが生じたり、虫歯や歯周病が進行したりするリスクが高まります。
治療費の増加
症状を放置することで、より複雑で高額な治療が必要になります。
抜歯後はインプラントやブリッジ、入れ歯などの補綴治療が必要で、費用も時間も大きな負担となります。
治療の選択肢
レジン充填
ヒビが浅く、範囲が限られている場合は、ヒビの部分を削ってレジンで埋める治療を行います。
ヒビの進行防止と、症状の緩和が期待できます。
クラウン(かぶせ物)
ヒビが象牙質まで達している場合や、複数のヒビがある場合は、歯全体をかぶせ物で覆う治療が行われます。
金属やセラミックのかぶせ物で歯を包み込むことで、ヒビの進行を防ぎ、歯が割れるのを予防します。
根管治療
ヒビが歯髄に達して歯髄炎を起こしている場合は、根管治療が必要です。
神経を取り除き、根管を清掃消毒して薬剤を充填し、その後、かぶせ物で歯を補強します。
歯根端切除術
根の先端部分だけがヒビで割れている場合、その部分を外科的に切除する方法があります。
歯ぐきを切開して、割れた根の先端を切り取ります。
残った部分が健全であれば、歯を保存できる可能性があります。
抜歯とその後の治療
根が割れている場合や、保存が不可能と判断された場合は、抜歯を行います。
抜歯後は、インプラント、ブリッジ、入れ歯などで欠損部を補います。
クラック治療後のケアと注意点
歯ぎしりや食いしばりがある場合には、就寝時にマウスピースを装着することで歯にかかる過度な力を分散させ、ヒビの進行や新たなクラックの発生を予防します。
また、特定の歯に過度な力がかかっている場合は噛み合わせの調整を行います。
治療後も定期的に歯科医院でチェックを受け、ヒビの進行やかぶせ物の状態、新たなクラックの有無を確認することが大切です。
早期発見により、大きな問題になる前に対処できます。
クラックの予防方法
歯ぎしり・食いしばりの対策
ストレス管理やマウスピースの使用などにより、歯ぎしりや食いしばりを軽減できます。
日中も無意識に歯を食いしばっていないか意識し、気づいたらあごの力を抜く習慣をつけましょう。
硬い食べ物への注意
硬いものを噛む習慣を見直しましょう。
氷を噛む、ペンを噛む、爪を噛むなどの癖も歯にダメージを与えます。
硬い食べ物を食べる時は、奥歯で慎重に噛み、前歯で噛み切るのは避けましょう。
定期検診での早期発見
半年に一度は歯科検診を受け、クラックの早期発見に努めましょう。
早期に見つかれば、歯を守れる可能性が高くなります。
まとめ
歯のヒビ(クラック)は、一度できると自然に治ることはなく、放置すれば確実に進行していきます。
初期には症状がないことも多いですが、深くなると痛みが出現し、最終的には歯の破折につながります。
早期に発見して治療することが、歯を守るうえで重要です。
記事監修:歯周病学会認定医 歯科医師 深澤智人
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