自分の口臭が気になって仕方ない!口臭恐怖症の症状や治療法について解説
2024/10/10
こんにちは、国立駅徒歩3分の歯医者、国立深澤歯科クリニックです。
起床後や食事後に、自分の口臭が気になる方は多いかと思います。
また、そういったタイミング以外でも自分の口臭が気になって仕方ないという方もいるでしょう。
うがいや歯磨きなどをいくらしても口臭が気になり、人と関わることに抵抗感があるという方もいらっしゃるかと思います。
今回は、そのように口臭が気になって仕方がない場合に考えられる、口臭症、口臭恐怖症について解説します。
口臭症とは
口臭症には、大きく分けて3つの種類があります。
真性口臭症
実際に口臭が認められる場合を、真性口臭症と呼びます。真性口臭症はさらに「病的口臭」と「生理的口臭」の2種類に分類することができます。
生理的口臭
一つは病的な原因がない「生理的口臭」です。
これは、主に舌に付着した細菌や食べかすなどが原因となる口臭です。
誰にでも生じるものであり、特に起床時や空腹時などはにおいが強くなります。
真性口臭症の場合は、舌ケアを行い舌苔を除去すれば、においは軽減します。
また、喫煙後のタバコのにおいや、食後のニンニクのにおいなどは真性口臭症には含まれません。
病的口臭
もう一つは「病的口臭」で、その名の通り病気が原因で生じている口臭のことです。
病的口臭には、口腔由来の病的口臭と全身由来の病的口臭があり、口腔由来の病的口臭はその原因のほとんどが歯周病です。
そのほかには、唾液の分泌量減少、虫歯、入れ歯などの汚れ、口腔粘膜疾患が原因となっている場合があります。
全身由来の病的口臭は、耳鼻咽喉科疾患や消化器疾患、呼吸器疾患などが原因で生じる口臭です。
仮性口臭症
仮性口臭症は、口臭測定検査をしてもにおいが認められないものの患者さん自身は口臭を自覚しており、歯科医師・歯科衛生士による説明や検査結果の確認で、本人が口臭はないことに納得できる場合を指します。
口臭恐怖症
口臭恐怖症は、実際にはにおいが認められないものの、本人が「口臭がある」と強く自覚しており、歯科医師や歯科衛生士の説明では解消できない場合を指します。また、真性口臭症の治療を進めており、口臭が改善されているにもかかわらず、本人は口臭があると強く自覚している場合も口臭恐怖症に含まれます。
このような口臭恐怖症をお持ちの方の場合、口臭を気にするあまりに対人関係や社会生活に支障が出ることがあります。
また、口臭恐怖症の背景には心理的要因や精神疾患があることが多く、精神科や心療内科での治療が必要となります。
口臭恐怖症の原因
口臭恐怖症の方の多くは、「過去に口臭を指摘されたことがある」「会話をしているときに、相手が鼻に手を当てた/顔をそむけた」「人からガムやタブレットをすすめられた際に、自分に口臭があるからだと感じた」といった経験を持っています。
このような経験により、「自分は口臭がひどい」と認識してしまうことで、実際にはにおいがないにもかかわらず口臭を過剰に気にしてしまうのです。
また、強迫性障害や社会不安障害、統合失調症などの精神疾患が関連していることもあります。
口臭恐怖症になりやすい人
口臭恐怖症は心理的要因が大きいため、その方自身の性格も発症に影響しています。
具体的には、完璧主義の方や周りの目が気になる方、潔癖症の方、こだわりの強い方が、口臭恐怖症を発症しているケースが多くみられます。
口臭のセルフチェック方法
口臭があるかどうかは、自分でチェックすることができます。
どなたでもできる方法としては、唾液のにおいをかいでみることです。
清潔な手で、舌や歯、歯ぐきをぬぐった後に、その指のにおいを確認してみましょう。
指に付着した唾液がにおうようであれば、口臭も発生している可能性があります。
また、舌の色を確認してみるという手もあります。
舌が白くなっている場合は、舌苔と呼ばれる細菌のかたまりが蓄積しており、それがにおいの原因となっている場合があります。
そのほか、ビニール袋に息を吹き込んでにおいを確認する方法や、市販の口臭チェッカーを使って確認する方法もあります。
口臭症の治療法
歯科医院で行う治療
舌ブラシでの舌ケアや歯磨き、フロスといった日々のセルフケアを行っているにもかかわらず口臭が気になるという場合には、まずは歯科医院を受診しましょう。
歯科医院では、問診やカウンセリングを行ってお悩みや症状を確認したうえで、お口の清掃状態の確認や口臭測定機による検査、虫歯・歯周病のチェック、舌苔の確認などを行います。
検査方法は、歯科医院によって異なりますので、受診を検討している場合には口臭治療に対応しているのか、どのような検査を行っているのかを確認してから足を運ぶといいでしょう。
また、歯科医院によっては口臭の専門診療を行っているところもあります。
これらの検査の結果、実際に口臭があり、それが生理的口臭なのであれば舌苔の除去やセルフケアのアドバイスなどが行われます。
虫歯や歯周病が原因と考えられる場合には、その原因に応じた治療が開始されるという流れです。
また、全身由来の病的口臭だと考えられる場合には、その考えられる原因に沿って連携医療機関や適する診療科を紹介する場合もあります。
精神科や心療内科との連携
歯科医院での検査で口臭がないと診断されてもその診断結果に納得がいかない場合は、歯科医師や歯科衛生士により再度詳細な検査結果の説明やカウンセリングが行われるのが一般的です。
また、それでも口臭に関するお悩みが解消されない場合には、心理的要因が大きいと考えられるため、精神科や心療内科の受診が推奨される場合もあります。
まとめ
口臭の多くは生理的口臭であり、特に起床時や空腹時、緊張時などは誰にでも口臭が認められます。
セルフケアに努めることは虫歯や歯周病を防ぐうえでも大切ですが、「どんな時でも無臭」という方は存在しませんので、あまり気にし過ぎないことが大切です。
それでも気になってしまうという場合には、まずはかかりつけの歯科医院に相談してみましょう。
歯周病などが原因であれば治療を受けることで改善が見込めますし、口臭はほとんどないと診断されれば不安や心配も減るかと思います。
また、唾液量の減少は口臭につながるため、こまめに水分をとるようにし、ストレスや緊張感のある環境に長く身を置かず、リラックスする時間をとることも意識してみましょう。
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